2004/8/23(Mon)
目指せ!北海道最東端
 
釧路〜厚岸〜根室〜納沙布岬〜根室(根室市キャンプ場)

 さすがに旅慣れてきたせいもあり、順調にスケジュールをこなします。今日は納沙布岬を目指します。あ、根室では「エスカロップ」、花咲ガニも、忘れずに・・・もちろん厚岸でのお土産大作戦も待ってますよ〜


 朝7時30分起床。オーナーは既に出発準備を始めていた。へ?なぜオーナーが出発準備かって?

 そう、休坂のオーナーは旅人の心を忘れないため、更に自分への挑戦と言うことで徒歩の旅を計画中なのです。それで、体力作りを兼ねて自転車の旅を始めているそうなのです。

 丁度この日は電車と自転車を使いツーリングに出かける計画の日だそうで…オーナーを見送り(宿のオーナーを見送るのって変な感じですね、いつも見送られる立場ですから…)自分たちも出発の準備を進めた。

 今日の目的地は厚岸、霧多布、根室でエスカロップ、そして納沙布岬。取りあえずR44で厚岸へ向かう。この根室から厚岸までのR44は別段印象に残る場所もなく、いや、厳密に言うと北海道の道に慣れてきたせいもあり、例えば最初の頃は「あ〜牛だぁ〜」とか「うぉ〜スゴイ直線!」とか、感動してたんですが・・・今日は「移動」ッテな感じなのです。

安いです、生サンマ1匹100円!

 さて、最初の目的地が、なぜ厚岸か、ですが実はココでサンマを宅急便しようと思ったからなのです。そう、時期的に厚岸、釧路辺りがサンマ漁の最盛期なのです。

 R44を走っていると道の駅の看板が出たので情報収集に向かう。ですが定休日。ん〜どこで買えば良いんだ〜と思ってたら丁度、郵便局の収集の方が道の駅のポストへ・・・郵便局の方なら解るず・・・ってんで早速インタビュー。丁寧に厚岸の漁協の場所を教えていただきました。
 若干道に迷ったりしつつ、目的の漁協即売所へ到着です。そう、厚岸と言えばサンマもそうですが有名なのは「牡蠣!」美味しそうな牡蠣も並んでます。オイラは思わず食べたかったのですが、もし万が一・・・って事になると後が厄介なのでグッと我慢。正直食べたかったですけどねぇ〜で、アッチとコッチにサンマの宅配を頼んで一安心。厚岸を後に一路霧多布を目指します。

よっしー、うれしそう☆
 厚岸から霧多布まではD123を通る。ココは景色の良い場所が多く、途中で何度もバイクを止めて記念撮影(証拠写真)。中でも「琵琶瀬展望台」は霧多布湿原と太平洋が同時に楽しめるスポットとしてしばらく休憩。さらに牧場には馬がたくさん居て、何とものんびり。心も体もリフレッシュですねぇ〜

 琵琶瀬展望台を後に、いよいよ霧多布岬へ向かいます。霧多布に向かうD1039は岬情緒あふれる道で、最果てを感じます。雄大な平原を縫うように道が通り、大きな風車(風力発電機)が雄大な姿で見られます。で、12時、霧多布岬に到着です。
 駐車場にバイクを止め、岬までの道を歩く。天気は良いが風が強く、歩くのが辛い。しばらく歩くと岬の先端が見えてきた。それは壮大な景色。手前の海は限りなく透明なブルー。遠くは綺麗な青。海の雄大さを感じさせる素晴らしい景色です。霧が多く発生するらしく、霧注意のサイレンも馬鹿デカ!スケールでかいですね〜

こちらは琵琶瀬展望台。後ろは霧多布湿原です。

霧多布岬への道です。最果て感がステキですね〜

 霧多布でしばらくのんびりした後、何となくお腹が空いてきます。何としても根室の「エスカロップ」は食べたいので距離と時間を計算。ん〜何とか2時頃には着けそうだ。そう思うとスピードがやや上がり気味に・・・しかも霧多布からのD142は別名「太平洋シーサイドライン」と言いまして、景色良し!道良し!の最高の道なのです。

 さらに初田牛からは根室本線を横目に見る林間道。左右に気持ちの良い林の広がる信号もない、車もない・・・そんな道をひたすら走ります。

 落石を過ぎ、花咲ガニで有名な花崎漁港を過ぎ、予定通り2時には根室へ到着です。まず、「エスカロップ」で有名な「喫茶どりあん」を探すべく駅に向かいます。そう、駅には必ず観光案内所や交番があるので知らない土地へ行った場合は駅に情報収集に行くのです。これ鉄則!で、案の定、観光案内所にありました「根室のランチスポット情報」で、場所を調べ出撃です。

 さて、先ほどから出てます「エスカロップ」ですが、なぜかこの根室にしか存在しない、不思議な洋食なのです。ま、簡単に言うと「バターライスの上に豚カツが乗って上からデミソースがかかってるもの」ってなかんじでしょうか・・・ですが、何故か根室にしか存在しない。これフシギですよね。

こちらがエスカロップ

オリエンタルライス
 さて、喫茶どりあんへ到着。入口のケースを見ているともう一つ気になるメニューが・・・「オリエンタルライス」・・・どうやらビーフシチューがドライカレーの上にかかってるらしいのですが、うーん気になる。ですが安心!こんな時は、よっしーも居ますから、もちろん注文です。

 店内に入り早速注文。喫茶どりあんの特集記事のコピーがメニューと一緒にありまして、見てみると「こだわりの2種類のデミソース」だそうで、どうやらエスカロップとオリエンタルライスのデミは別で仕込んでいるらしい。おー!こりゃ、こだわりが2種類も味わえて、サイコー!!です。しばらく待って料理が来ました。例のごとく写真を撮り、いっただきま〜っすで、「ん〜んまぁ〜い!」

 ハッキリ言ってチョット馬鹿にしてたんです。だって「ピラフ、カツ、デミ」です。オイラだって一応20年ほどは洋食に携わってる訳で、そもそもビックリするほどの物だと思ってなかったからです。その気になればオイラだって・・・くらい。ですが玉砕でした。ハッキリ言います。これは、お・い・し・い・です。食べてない方は、ぜひ・・・
 どりあんで腹一杯食事を楽しんで、一息。どうしようか・・・時間はまだある。今日の宿はこの辺りに予定しているからだ。で、ミーティングの結果
「駅にモンスターと荷物を置いてタンデムで納沙布岬計画〜」
です。一旦駅に戻り荷物を置いて出発(つーか、計画の名前そのまんまです)根室半島の南から左回りで納沙布へ向かいます。これまた最果てを感じるD35をひた走り、納沙布岬へ到着です。


シアワセの鐘?北方領土返還の鐘?

これで落ちないんですから、オカシイですよね。
 北方領土返還!の看板があちこちにありますねぇ、納沙布。歴史的にオイラはあまり良く理解してないので何?ッテな感じですね。また今度ゆっくり勉強しましょう。

 例によって写真を撮りまくり、北海道最東端証明を売店で購入。(こう言うのに観光客は弱いっすねぇ)しばらくのんびりと過ごす。沖にはうっすらと北方領土が見える。まさに最果てだ・・・他のライダーと若干会話、中でもズルズルパッキングの忍者はチョットやばい感じです。GANちゃんが見たら黙ってられないと思います(笑)
 しばらくのんびり過ごし納沙布岬を後にする。夕暮れ迫るD35は何となく寂しい。風も強く果てを感じる。30分ほどで根室へ戻る。

 取りあえず根室駅へバイクを取りに向かい「さて、今夜の宿は…」オイラ的にはテントってな気分でしたが、余りの寒さにバンガローを借りることに。一応キャンプ場に電話。バンガローは空いてるらしい。一棟押さえ、晩ご飯の買い出しをする。昼ご飯が遅かった事もありあまりお腹が空いてない、ん〜どうしたものか、と駅周辺を見て回ると、ありました「花咲かに1パイ500円!」これだぁ。オイラは吸い込まれるように店に入っていった。

 夕方と言うこともあり在庫はかなり少なかった。お目当ての500円を探すと、ん?無い。店員のお兄ちゃんに「500円はどれ?」と聞くと「売り切れ…」だそうだ。何でも天気の関係であまり漁に出られないらしく、500円サイズが無い、との事。「じゃあ、これは?」と聞くと4000円、ん〜高い。「いやね、お土産じゃなくってキャンプ場で食べようって思ってねぇ」、オイラの言葉に「だったら3000円でいいや…」ん〜何というアバウトさ・・・ですが今後この蟹が本日中に売れるとは思えず・・・「じゃこっちは幾ら?」ともう一回り小さいのを指さして聞いてみた。秤に乗せて目方を量り、「2500円だなこれは・・・」。コレならいけるかも…と思い、最後の一言「2000円だったら文句無し、買いだなぁ・・・」

 兄ちゃんはしばらく考え、「よっしゃ!2000円でイイや!もってけ〜」オイラとよっしーは喜んだ。と言うかマジで飛び上がってしまった(恥)で、蟹の食べ方講習会。

 試食用の蟹をハサミでパキパキ切って教えてくれる。「へ?ハサミ持ってんの?」の兄ちゃんの問いに「いや、ハサミは持ってないねえ。でも割り箸なら・・・」そうしたら兄ちゃん、「ま、このハサミさぁ、100円均一で売ってるヤツだからさぁ、ま、これもあげるよ。持ってけ…」何とも気前のイイ兄ちゃんです。ありがたや〜です。で、新聞紙に包んだでっかい花咲ガニを後ろにくくって、キャンプ場へと向かいます。うん、いい感じ・・・

 今夜の宿は「根室市キャンプ場」その名の通り市が管理するキャンプ場です。30分ほどで到着。管理棟も含め、場内はとても綺麗。トイレ、洗面、炊事場、バンガローは全10棟しかも8人用。って事は80名までバンガローで寝泊まりできるのです。それが1棟2320円。安いです。管理棟でバンガローの場所を聞き、早速荷物を下ろす。夕闇迫ったキャンプ場にポツリポツリと電灯が灯り始めた。うん、雰囲気あるな〜

 オイラは以前買ってあったビールを炊事場の水で冷やし、宴会の準備を始めた。バンガローの前には木製のイス、テーブルが備え付けてあり、さらにその脇にはコレまた100人近くが丸くなってキャンプファイヤーが出来そうなファイヤーサークルがあった。

 まず、テーブルの上で蟹を出し、記念撮影。よっしー満身の笑顔です。兄ちゃんに聞いたとおりまずは甲羅をバキッと割り、中のミソを・・・「ん〜んまぁ〜い!」しかも、子持ちだ。これも「ん〜んまぁ〜い!」足を折って根元を「ん〜んまぁ〜い!」足をハサミで切ってプルンと身を「ん〜んまぁ〜い!」おっと、ビールを忘れてました。ビールも「ん〜んまぁ〜い!」

 さて、日が暮れようとした頃、他のライダーがバンガローへやってきた。一台はX-4、もう一台はXJR400だ。二人は知り合いらしく
「うわぁ、このバンガローでかいなぁ、これなら2人で1棟で良かったなぁ〜」
などと言いながら荷物を下ろし始めていた。で、炊事場に向かう時に挨拶をした。「あの、良かったら一緒に蟹、食べませんか?」驚いた二人はオイラのテーブルに寄ってきて「うわぁ〜豪勢やねぇ〜」そりゃ、そうです。オイラ、北海道に「美味しい物を食べに来た」んですから・・・で、しばらく蟹を四人で食べ、いろいろ話を聞くと、どうやら旅行中に何度か顔を合わせ、今夜の宿の相談していたらキャンプ場の話が出て、「じゃ、ココへ行ってみよう」てな話になったそうで・・・XJRは東京から、X-4は岐阜からだった。しばらく話し、彼らはお風呂&食事の買い出しへ行くと言うので一旦別れた。

 キャンプの夜は長い。蟹もかなり食べ尽くし、ビールが2本空いたところで何となく寒くなってきた。見ればファイヤーサークルに大きめの柱の燃えかすが残っていた。コレを燃やせば・・・オイラは早速火を付けるべくある道具?をタンクバックから持ってきた。そう、ジッポのオイルだ。ロングツーリングの友、ヘビースモーカーの友です。蟹の新聞紙を細長く切り、薪(柱)にオイルをだぁ〜っと掛けて火を付けると見る見る燃え上がった。しばらくこまめに新聞紙を燃やし、完全に火がついた。すると辺りは何とも言えない暖かさに包まれた。

 今、ココは北海道で、その北海道で星空の下、薪を炊いて暖をとり、のんびりとした時間を過ごすことにとても幸せを感じた。いろんなカップルが新婚旅行へ行っているが、こんなに幸せな新婚旅行は無い!と思う。そう思うと店で頑張ってくれているスタッフには感謝しても感謝しきれないくらい、有り難く思った。
ホントにありがとう・・・

 そうしているとX-4が帰ってきた。コンビニで買い出しを済ませ、かなり本格的に調理が始まった。大勢の方が楽しいから・・・とテーブルを囲んでにぎやかなディナーとなった。XJRの彼は風呂へ行くと言い、根室の銭湯へ向かったらしい。

 北海道の話や地元の話で盛り上がり、「いつから北海道へ?」のお決まりの会話になったとき、驚いた。何とオイラと同じ船に乗って来ていたのだ。

「って事は、ビンゴ大会は?」
「あぁ、あの時は一番端っこで・・・」
「へ?だからこういう風にテーブルがあって・・・そう、ココにライダーが一人居て・・・」「あ、そうそう。最後に抽選で当たったライダーね。その隣に居たんだよ」
「じゃ、オイラはその逆側のテーブルに。だからテーブル一個挟んでアッチとコッチに居たんだ。すっごぉー」

 話は尽きることが無かった。しかも更に驚いたのは岐阜の彼の帰る日がオイラの帰る日と同じ日だったのだ。こんな偶然あるのか・・・?いやぁ、驚きました。

 しばらくしてXJRも帰ってきた。そして食事。彼は更に物持ちで本格的なバーナー、ランタン、中でも凄かったのはホーロー製?の本格的なアウトドア用鍋、だった。バイクでソコまで持ってくるとは恐るべし・・・しかも重そう・・・で、ディナーが始まった。みんな酒を飲みつつ、いろんな話で盛り上がった。そう、。恋人の話、結婚の話・・・

 しばらくして何となく寒くなってきた。薪(柱)が燃え尽き始めていた。ん〜こうなりゃ何か燃やす物を・・・キャンプ場内をいろいろ探した。だがきちんと整備されてる様子で枝一つ落ちてない。「こりゃあのテーブルを解体して燃やすしかないか?」と冗談を言っているとひらめいた。

 管理棟に向かったオイラは管理人のおじさんに「薪か何かありませんか?」と聞いた。おじさんは「薪は無いけど裏に廃材がいっぱいあるから自分で勝手に持ってってくれ」とのこと。裏へ言ってみると古い家屋を解体した際の廃材が山ほど積まれていた。お宝発見!オイラはみんなを呼んで手分けして材木を運んだ。そして新たにやぐらを組み直しジッポのオイルで更に火を付けた。パチパチと音を立てて燃え上がった。うん、幸せ。

 こうして12時。いや厳密に言うと12時過ぎまで宴会が続いた。そして、寝た。今日はホントに楽しい一日だった。



Today's Touring Data ツーリングデータ
本日の費用 Total 18904円
食費
コンビニ 700
どりあん エスカロップ オリエンタルライス 1700
2000

ガソリン代
厚岸 ホクレン 10.7 1273
根室 ホクレン 9.63 1111

宿
根室市キャンプ場 バンガロー 2320

その他の費用
土産 9300
証明書 500
本日の走行距離 248km/1561km


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